サッカーのイエローカード:すべての反則行為を徹底解説!

スポーツ

サッカーの試合中、審判が提示するイエローカードは「警告」を意味し、選手にとっては避けたいものです。
では、具体的にどのようなプレーがイエローカードの対象となるのでしょうか?
今回は、サッカー競技規則に定められているイエローカードの対象となるすべての反則行為について、詳しく解説していきます。

イエローカードは、試合の公平性や安全性を保つために非常に重要な役割を果たします。
これらを理解することで、より深くサッカーを楽しめるでしょう。


イエローカードの対象となる10種類の反則行為

サッカー競技規則第12条「ファウルと不正行為」において、イエローカード(警告)の対象となる行為は以下の10種類が明確に定められています。

  1. 反スポーツ的行為
  2. 言葉または言動により異議
  3. 繰り返し反則する
  4. プレーの再開を遅らせる
  5. 規定の距離を守らない(フリーキック、コーナーキック、スローイン、ドロップの際)
  6. 主審の許可なくフィールドに入る
  7. 主審の許可なくフィールドから出る
  8. 警告を受けるか退場となる選手が、シグナルなしに、あるいは主審の許可なしにフィールドに入る
  9. 不当に相手チームの選手の気を散らす
  10. 競技のフィールドから出て、有利になる行為を行う

これらの項目について、具体的にどのような行為が該当するのか見ていきましょう。


警告対象の反則の詳細解説

1. 反スポーツ的行為 (Unsporting Behaviour)

これは最も広範囲なカテゴリーで、スポーツマンシップに反するあらゆる行為が含まれます。

  • 直接フリーキックになる反則を無謀に行う: 相手に危険を与えるような不必要な接触や、ボールへのアプローチが不十分なタックル。
  • シミュレーション: ファウルを受けたように見せかけ、審判を欺いて利益を得ようとする行為。
  • 大きなチャンスとなる攻撃の阻止(SPA): たとえば、意図的に相手の進路を塞ぐ、ユニフォームを引っ張る、あるいはボールが手元にないときに相手を掴むなど。(主審がPKを与えた場合を除く)
  • フィールドに認められないマークと書く
  • 頭・胸・膝などを使いゴールキーパーにパスできるよう意図的なトリックを企てる
  • 手や腕で得点を試みる:その試みか成功しようとしまいと警告
  • リスペクトに欠ける行為

2. 異議 (Dissent by Word or Action)

審判の判定や決定に対して、言葉やジェスチャーで不満を示し、尊敬を欠く行為です。

  • 執拗な抗議: 審判の周りに集まって囲んだり、大声で文句を言い続けたりする。
  • 侮辱的な言葉やジェスチャー: 審判や相手選手、観客に対して侮辱的な言動やジェスチャーをする。
  • 審判の指示に従わない: プレーの再開を促されても従わないなど。

3. 繰り返し反則する (Persistent Infringements of the Laws of the Game)

軽微なファウルであっても、同じ選手が何度も繰り返すことで試合の流れを妨害する場合に適用されます。

  • 例えば、相手のユニフォームを引っ張る、軽い接触ファウルを繰り返すなど、個々では警告に値しない程度の反則を、審判から注意を受けても繰り返す場合。これは「累積警告」の考え方に近いものです。

4. プレーの再開を遅らせる (Delaying the Restart of Play)

試合の流れを不当に中断させ、時間を稼ごうとする行為です。

  • スローインやゴールキックの遅延: ボールがアウトオブプレーになった後、すぐにプレーを再開せずに意図的に時間をかける。
  • ファウルを受けた後の不当な遅延: 自身がファウルを受けたと主張し、なかなか立ち上がらない、あるいは過剰に痛がることで時間を稼ごうとする。
  • 交代時の遅延: 交代を指示された選手が、ゆっくりとピッチを後にしたり、別の場所から出ようとしたりする。
  • 相手チームのフリーキックのボールを蹴り飛ばす: 相手がすぐにプレーを再開できないようにする行為。
  • 壁を作る際の不当な遅延: フリーキックの際に、壁が定められた距離まで下がらず、プレーの再開を妨げる。

5. 規定の距離を守らない (Failing to Respect the Required Distance)

フリーキック(9.15m)、コーナーキック(9.15m)、スローイン(2m)、ドロップボール(4m)など、プレーが再開される際に、守備側の選手が規定の距距離を保たずにプレーを妨害しようとする行為です。

  • フリーキックの壁が正しくない位置にいる。
  • スローインの際に、相手選手が不当に近づき、スローワーを妨害する。

6. 主審の許可なくフィールドに入る (Entering the Field of Play Without Permission)

審判の許可なくピッチに入場する行為です。

  • 負傷のため一時的にピッチ外に出た選手が、審判の許可を得ずに戻ってくる。
  • 交代してピッチ外に出た選手が、再び許可なくピッチに入る(これは通常ありえませんが、可能性として)。

7. 主審の許可なくフィールドから出る (Leaving the Field of Play Without Permission)

審判の許可なく、プレー中にピッチ外に出る行為です。

  • 負傷を装ってピッチ外に出るが、治療を必要としない場合。
  • 時間稼ぎのために、意図的にピッチ外に出る。
  • 攻撃側選手がオフサイドを避けるために意図的にピッチ外に出る。

8. 警告を受けるか退場となる選手が、シグナルなしに、あるいは主審の許可なしにフィールドに入る (Entering the field of play in a manner not in accordance with the procedures for substitutions or entering the field of play without the referee’s permission)

これは少し稀なケースですが、すでに警告を受けている選手や、退場となるべき選手が、審判の指示や許可なく再びピッチに入ろうとする行為です。競技規則の適切な解釈により、この項目は主に「交代の手順に従わずにフィールドに入る」または「審判の許可なくフィールドに入る」ことに関連します。

9. 不当に相手チームの選手の気を散らす (Deliberately Distracting an Opponent)

相手選手がプレーを行おうとしている際に、不当に集中を妨げようとする行為です。

  • ペナルティーキックの際に、キッカーの気を散らすために、奇妙な動きをしたり、声をかけたりするゴールキーパー(現在は一部規制緩和あり)。
  • 相手選手がボールをコントロールしようとしている時に、故意に邪魔をする。

10. 競技のフィールドから出て、有利になる行為を行う (Leaving the Field of Play to Gain an Unfair Advantage)

これは、競技規則の適用を避けるためや、不当な利益を得るために意図的にピッチ外に出る行為です。

  • 例えば、オフサイドポジションにいる選手がオフサイドと判定されないように意図的にピッチ外に出る行為。

まとめ

イエローカードはあくまで「警告」であり、1試合中に2枚提示されると自動的にレッドカード(退場)となります。また、上記の警告対象行為の中でも、特に悪質と判断された場合は、警告なしに直接一発レッドカードが提示され退場となることもあります。

イエローカードの対象となる行為を理解することで、なぜ審判がカードを提示したのか、その意図がより明確にわかるようになるでしょう。今後のサッカー観戦で、ぜひこれらの点を意識してみてください!

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